FT8を始めるには

JT65の免許を受けている局がFT8を始めたいから、総通に変更を届け出たという書き込みを読みました。

近時の法改正による事前規制から事後規制への規制緩和という大きな文脈で見ると、総務大臣の「許可」が必要である(電波法17条1項)事案が、アマチュア局において一定の条件を満たせば、遅滞なく届出を行えば足りることになった(同法17条3項、同9条1項ただし書き)り、事前届け出で済むようになったことは見逃せません。今回のFT8の件は既に付属装置を使ってJT65を楽しんでいる局なので、遅滞なく届出をすればFT8を使うことが出来るのです。

「直ちに」、「速やかに」、「遅滞なく」は、時間的即時性に関する語句である点で共通しますが、法律用語としては、使い分けがなされています。 最も時間的即時性が強く求められるのが「直ちに」、その次が「速やかに」、この3つの中では最も即時性の弱いのが「遅滞なく」であるとされています。どれも具体的な日数をさしてはいませんが、銃刀法23条の改正では速やかに→20日以内にとなりました。

遅滞なくについてですが「保安規程変更届出や主任技術者の選任解任届出などは、法律において「遅滞なく届出」とありますが、どのくらいの期間で届出を行えばよいのですか?」という質問に対して
「明確な定義はありませんが、届出を必要とする事案が発生した時点から、できるだけ早く手続きを行って下さい。当支部での運用上の目安として、「1ヶ月以内」と御案内させていただいております。」と中部近畿産業保安監督部近畿支部がHP上で答えています。判例では3ヶ月というものもあったと思います。

ということは、電波法17条3項、同9条1項ただし書きに該当する軽微な変更については、届け出る前に楽しんでもOKだということです。そして、事をなしてから1ヶ月程度を目処に届け出ればいいということです。それが遅滞なく届け出るということです。技適リグの増設も軽微な変更と見なされますから、移動しない局の場合、買ったらすぐに使えます。使ってから遅滞なく届け出ればいいのです。移動する局についても、パブコメでシール廃止の意見募集がありましたから、次回の法改正で技適リグは買ったらすぐに使えるようになるでしょう。使ってから遅滞なく変更届を出せばOKになります。

この規制緩和については行政や法曹界では常識だと思いますが、無線界では未だに法改正前の考え方から抜けきらない人がいるので、規制緩和の成果を得ることが出来ていないのではないかと感じています。せっかくの規制緩和なので、みんなでその成果を享受しましょう。

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL